マリア・カラス その圧倒的な存在感

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当館の会報誌「コレンテ」に『イタリア映画へのオマージュ』を連載されている
松島征先生に触発されて、パゾリーニ作品を少しずつ(怖々と!)見ています。

初期の作品(アッカトーネ、マンマ・ローマ等)は今一ピンと来なかったのですが、
先日見た『王女メディア』は「なんやら分からんが凄い!」映像世界でした。

トルコのカッパドキアやシリアの乾いた風景、その風景やギリシャ悲劇を題材とした
ストーリーとミスマッチこの上ない日本の雅楽を使ったBGM。
そして何より、マリア・カラスの鬼気迫る演技と面構え!


その気迫に圧され(?)、さっそく彼女のCDを購入。Youtubeで動画も見まくって
いますが、ブラーヴァ!とか言う以前に、なんと言いますか、女の「業(ごう)」
みたいなものが画面からもひしひしと伝わってくるのです。特に"O Mio Babbino
Caro(私のお父さん)"など、他の歌い手だとお人形さんが口パクしているような
印象なのですが、マリア・カラスの手にかかると、今にもアルノ川に飛び込みそうな
勢い!(大げさか)。彼女を見ていると「美しさと恐ろしさは紙一重」という気が
してきます。


Youtubeで"Maria Callas"で検索するとたくさん出てきますし、『王女メディア』は
当館にDVDありますので、ぜひご覧ください。

(注:『王女メディア』の中では、マリア・カラスが歌う場面はありません)


                      日本イタリア京都会館
                http://www.italia.on.arena.ne.jp/