『大人の味がわかる夜』第3回目

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『大人の味がわかる夜』3回目は「イタリア中部の食とワイン」です。2月6日の宮嶋先生のセミナーの中からその一部をご紹介します。
エミリアロマーニャ州は、イタリアの中でも特に陽気な人が多く、美食と大食の都と言われています。中でも、食文化が栄えたのは州都ボローニャを中心としたエミリア地方。イタリアではこの地方の食に対する憧れから、全土にボローニャ料理店があるほどです。日本でもボロネーゼというミートソースでお馴染みですね。パスタは水を使わず、小麦と卵で打った手打平麺タリアテッレが有名で、自慢のミートソースとの絡みは絶妙です。この地方では、なんとデザートにもこの卵麺が使われており、タルトの上に卵麺をのせたtorta di taglielini(写真上)というドルチェもあるほどです。
昔からこのエミリア地方では家畜が飼われており、料理もサラミ、生ハム、バターがふんだんに使われています。特にパルマ特産のculatello di Zibelloという生ハムは、豚の膀胱に塩漬けされたモモ肉を詰め、床に白ワインを撒いて醗酵させるという手の込みようで、超高価な食材として人気です。
さて、これほど食文化が栄えたエミリア地方ですが、残念ながら平野部が多いためワインの生産にあまり適しているとはいえません。おススメといえばLambruscoでしょうか。辛口の赤ワインで、生ハム、パルミジャーノに卵麺という高カロリーの食事にはピッタリとマッチします。
と、ここまではずっとエミリア地方のお話でしたが、最後にロマーニャ地方の食文化についても触れておきましょう。アドリア海沿岸のローマニャ地方は華やかなエミリア地方とはうって変わって料理は非常に素朴。piadinaといわれるナンとピザの中間のような生地(写真下)に生ハムをのせて食べるのが地元の名物だとか。しかし、こんな素朴な料理もイタリアならではで、機会があれば一度挑戦してみたいですよね。

写真は、
トルタ・ディ・タリエリーニ(卵麺のせトルテ)
ピアディーナ・ロマニョーラ(ロマーニャ風ナン)
(※こちらは試食としてのご提供はしておりません)

《試飲・試食》提供:ワイングロッサリー
カルチナイア IGT カサ ボスキーノ(ワイン)
ペコリーノ(トスカーナ産チーズ)

次回は「イタリア中南部の食文化とワイン」です。どうぞお楽しみに。





                        日本イタリア京都会館
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