「ヴェスヴィオ火山噴火とポンペイ」セミナー開催しました

10月22日(土)に同志社大学講師の坂井 聰先生をお招きし、
東日本震災被災者支援のためのチャリティーセミナー第3回
「ヴェスヴィオ火山噴火とポンペイ」を開催しました。

坂井先生は考古学がご専門で、永年にわたりポンペイでの
遺跡発掘に携われてこられました。

今回はその実地のご経験から、被災までのポンペイの繁栄の様子、
被害の模様、そして「なぜポンペイは(被災当時に)復興されなかったか?」
といった、大変興味深い内容の数々についてお話頂きました。

イメージ 1
(噴火前のヴェスビオ周辺の繁栄を描いた壁画)


ポンペイ噴火が起きた後1世紀は、ローマの繁栄はすでに中心(イタリア
本国)から、ガリアや北アフリカといった周縁地域に軸足を移しており、
このような経済情勢がポンペイが復興されなかった原因の一つとして
考えられるのでは、という考察でした。

一方で、17世紀以降も頻繁に噴火してるヴェスビオ火山ですが、
以降は都度都度復興し、現在はイタリアでも有数の人口集密地域
となっています。

イメージ 2
(18世紀のヴェスビオ火山噴火の様子)



最後に、ヴェスビオ山麓にある,カメオで有名なトッレ=デル=グレコ
町の標語を紹介して締めくくりたいと思います。

 "Posto fata resurugo"
  (ラテン語「災厄のあとにも我立ち直る」)


セミナーの参加費は日本赤十字社を通じて全額被災地に寄付させて頂きました。
ご参加いただいた皆様、坂井先生、誠にありがとうございました。


次回のチャリティーセミナーは11月5日(土)16時より京都本校にて、「戦争、飢饉、ペスト禍」と
題してお届けします。詳細・お申込みは下記リンクより。




日本イタリア京都会館