5月28日(土)東日本大震災被災者支援のためのチャリティ・セミナー第1回『災害と文化』を当館理事長で京都大学文学部教授の天野恵を講師に招き開催いたしました。同セミナーは受講料の全額を日本赤十字社を通じて被災地へ寄附させていただいております。
今回のセミナーでは、12世紀都市国家の勃興期にポー平原を襲った大地震が世界遺産に登録されているモデナ大聖堂の建設にどのような影響を及ぼしたかという内容をメインに、14世紀のペスト禍が描かれたボッカッチョの『デカメロン』についても解説いただきました。当時3万人もの死者を出した大震災でしたが、建築中のモデナ大聖堂はほとんどその影響を受けず、建築家ランフランコの指揮でそのまま工事は進められました。その後カンピオーネの職人の手に建築は引継がれますが、数々の装飾が施されるなど建築当初の構想とは異なる外観になっていったそうです。
