『イタリア語辞書の歴史』セミナー

10月1日(土)18時~東京大学文学部南欧南欧文学科教授の長神悟先生をお招きして、『イタリア語辞書の歴史』セミナーを開催いたしました。
このイタリア語辞書の起源といえる『クルスカ学会辞典』は1612年に発刊され、西欧各国の辞書の編纂に多大な影響を与えました。クルスカ学会は、1582年にイタリア語の研究、普及を目的に設立され、現在はフィレンツェ(かつてのメディチ家の館)を本拠として活動を続けています。そもそも”クルスカ”という名称は、「”クルスカ=麩(小麦粉の無駄な部分)”が混じったように雑多で気楽な談論」ということだったそうですが、学会正式発足の際には、「不純物を取り除いて、言語を受純化しよう」という学会の目標がその名称にこめられることになったといわれています。
それにしても、400年前にこれほど立派な辞書を作り上げたとは、賞賛に値する偉業と言えますね。
 
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写真は『クルスカ学会辞典』リプリント版。
現在はクルスカ学会辞典初版本をクルスカ学会ホームページでもご覧いただけます。